最近は便利な人事周りのアプリが出てきており、とても使いやすいのですが、けっこう情報が多いと言いますか、
「私の部署の1日単位の、1か月単位の人件費を見たいんだけど」
に、さらっと応えてくれる仕様になっていないのも事実。
であれば、店舗レベルでの人件費管理を行うのはエクセルの一択になってきます。
エクセルで人件費管理を行うにあたって、整理しておきたいのは下記の2つ。
1,スタッフごとの時給または日給(月給であれは日割り換算)
2,スタッフ事の毎日、毎月のシフト
ポイントは、一人一人異なる時給で、一人一人異なる労働時間ですので、手入力していくのは大変すぎます。また、従業員が増えるほど管理者の手間が増えミスにもつながってしまいます。
そのため、しっかりした動線を考えたエクセルファイルにしなければなりません。
例えば、労働時間を入れると自動でその日の給与額を出せる計算式がこれです。
すっきり、しかも簡単に時給計算ができます。
と、これだけならとても簡単なのですが、けっこうややこしいのが給与計算です。
残業が入ってきますと、その残業時間は給与の1.25倍、深夜勤務が入ってきますと、その深夜勤務時間は給与の1.25倍と、ここで一気に構成要素が増えます。
ここで考える必要があるのは、1ヵ月の間に、スタッフの残業時間の総時間はどれくらいあるのか、また、スタッフの深夜勤務時間の総時間はどれくらいあるのか、です。
たとえば、もともと残業を良しとしていない会社(店舗)で、1か月のうち、ほんの少し残業が発生する程度であれば、わざわざエクセルを複雑にしてまで残業時間を盛り込む必要があるのかどうか?それを考慮したいところです。
例:
1か月の総残業時間65分
スタッフの平均時給1200円
給与1300円
残業代325円
→ひと月に325円を計上するために、わざわざエクセルを複雑にする必要がある?これは効率化には程遠く「会計ごっこ」にすぎない。
これは深夜勤務時間でも同じことが言えます。
深夜勤務の総時間が少ない場合はわざわざエクセルに盛り込む必要はなく、反対に深夜勤務の総時間が月に何十時間と発生しているのであれば、人件費へのインパクトが大きいため、盛り込んだほうがいいという判断ができます。
このあたりの前提をしっかりと考えたうえで、給与計算ができるエクセルをつくる必要があります。
こういったことを勘案して作ったのが、下記のファイルです。
給与シートから今日出勤している人員を検索して労働時間を参照し、時給計算をしています。表示されていない先の先まで、長い計算式が挿入してあります。
このファイルですと、1日ごとの給与を明らかにする形にしています。
もちろん、あなたの店舗でこれをそのまま採用するのが善というわけでもありません。
・1日ごとの給与を算出する必要が本当にあるのかどうか
・平日と土日でくくって算出してもいいのではないか
・そもそも月ごとでいいのではないか
などなど、事前に考えておくことが大切です。